特別支援学校の卒業後 進路先の状況や特徴について
障がいのあるお子さんがいらっしゃる保護者の方は、「高校や特別支援学校高等部(※以下「特別支援学校」と表記)を卒業した後にどのような進路に進めるのか」という不安を持たれている方が多いと聞きます。高校や特別支援学校を卒業した後には、進学や就職のほかに教育訓練機関や社会福祉施設等に通・入所するという選択もあります。


「職業別就職者数」は、上記図のように「生産工程従事者」「運搬・清掃等従事者」「サービス職業従事者」が就職先の職業として多い結果となっております。
【産業別就職者数】
「産業別就職者数」は、上記図のように「製造業」「卸売業,小売業」「医療,福祉」が就職先の産業として多い結果となっております。
企業に就職するには、自分で求人に応募するほかにハローワークや障がい者向けの就職エージェントを利用する方法があります。就職活動の際には、自分の障がい特性や心身のコンディションに合う求人を検討することが大切です。
また、企業の障がい者雇用の求人には、障がいに配慮した勤務時間や仕事内容があるので働きやすいというメリットがあります。
一方で、障がい者雇用の求人は、「非正規雇用」や「時短労働が多い」といった要因によって一般枠より給料が低くなってしまっているのが現状です。

このように、半数以上の方が就労系支援事業所(就労継続支援A型・B型、就労移行支援事業所)が進路先となっております。
各就労系支援事業所については、以下から詳しく紹介します。
特別支援学校の卒業後の現状とは
障がいのある方が高校、特別支援学校を卒業した後の状況やフリースクール利用後の状況などについて網羅的に調査したものは残念ながら存在しないのが現状です。 但し、文部科学省では、特別支援学校を卒業した方の「卒業後の状況調査」(統計名:学校基本調査)を発表しています。令和2年(2020年)3月の特別支援学校卒業後の進路状況を表にまとめました。

出典:「学校基本統計」(文部科学省)
※進学者は、大学(学部)、短期大学(本科)、大学・短期大学の通信教育部及び放送大学(全科履修生)、大学・短期大学(別科)、高等学校(専攻科)及び特別支援学校高等部(専攻科)へ進学した者の計。 ※教育訓練機関等は、専修学校(専門課程)進学者、専修学校(一般課程)等入学者及び公共職業能力開発施設等入学者の計。 ※社会福祉施設等入所・通所者は、児童福祉施設、障害者支援施設等及び医療機関の計。 ※その他は、家事手伝いをしている者、外国の学校に入学した者、進路が未定であることが明らかな者及び不詳・死亡の者等の計。
学校基本調査 令和2年度 初等中等教育機関・専修学校・各種学校《報告書掲載集計》 卒業後の状況調査 特別支援学校(高等部) | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口 (e-stat.go.jp) 学校教育法施行令第 22 条の 3 に規定する障害の程度と判定方法特別支援学校卒業後の進路先について
「卒業後の状況調査」に記載されているように、「就職者」「進学者」「教育訓練機関等入学」「社会福祉施設等入所・通所」とありますが、その中身がどういったものなのかについて詳しく紹介します。就職者
令和2年(2020年)3月の特別支援学校卒業後の進路状況において、3割程度の方が就職されております。その就職先に関する情報についてですが、 「職業別就職者数」「産業別就職者数」が学校基本統計で公開されており、それを集計したものが以下図となります。※就職者:「自営業主等」及び「無期雇用労働者」 ,「有期雇用労働者のうち雇用契約期間が一年以上、かつフルタイム勤務相当の者」
【職業別就職者数】
「職業別就職者数」は、上記図のように「生産工程従事者」「運搬・清掃等従事者」「サービス職業従事者」が就職先の職業として多い結果となっております。
【産業別就職者数】
「産業別就職者数」は、上記図のように「製造業」「卸売業,小売業」「医療,福祉」が就職先の産業として多い結果となっております。
企業に就職するには、自分で求人に応募するほかにハローワークや障がい者向けの就職エージェントを利用する方法があります。就職活動の際には、自分の障がい特性や心身のコンディションに合う求人を検討することが大切です。
また、企業の障がい者雇用の求人には、障がいに配慮した勤務時間や仕事内容があるので働きやすいというメリットがあります。
一方で、障がい者雇用の求人は、「非正規雇用」や「時短労働が多い」といった要因によって一般枠より給料が低くなってしまっているのが現状です。
進学
特別支援学校を卒業後に進学する割合は、全体の2%程度と決して高くはありません。主な進学先は、大学や短期大学、特別支援学校高等部専攻科、高等学校専攻科です。 このほか、専修学校や公共職業能力開発施設などの「教育訓練機関(※)等」への進路も加えた場合、進学率は3.2%になります。特別支援学校卒業後の進学率は低い現状ですが、少子化が進む昨今では大学や短大などの定員割れも生じ始めました。※教育訓練機関等は、専修学校(専門課程)進学者、専修学校(一般課程)等入学者及び公共職業能力開発施設等
今後は、進学を希望する特別支援学校卒業者が大学などへの進学率が上がることも期待されています。
